BB戦士三国伝 戦神決闘編 戦神合身蚩尤ガンダム その1
SDガンダム BB戦士 戦神合身 蚩尤ガンダム (BB戦士三国伝)
- 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
- 発売日: 2009/12/19
- メディア: おもちゃ&ホビー
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※5体セットでボリュームが半端ないので、レビューは何回かに分けて行います。このレビューでは、取説の順番通り司馬炎ザクII、司馬昭クスィー、司馬師ペーネロペーを紹介します。
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「赤き闇の炎」司馬炎ザクII
司馬兄弟の末弟。幼いながらもズバ抜けた才能を持っており、ただ一人、封印された闇の軍神・蚩尤と意志を通わせることができる。
史実や演義では司馬師の息子(つまり司馬懿の孫)で禅譲を受け魏を乗っ取って晋の皇帝となり、呉を滅ぼして三国時代に終わりを告げた最後の勝利者なのですが、三国伝では司馬懿の末息子でショタっ子ザクという全く新しい属性を持つキャラになりました。理由は本人曰く「だって『孫』より『末っ子の弟』の方がきゅんとくると思いません?」だそうです。きゅんとくるなら仕方ないですね。
戦神決闘編にて登場し、父である司馬懿の命で洛陽宮殿の地下にある暗黒神殿で巨大な暗黒玉璽に祈りを捧げていました。その後付属漫画でもケロケロエース版でも、司馬懿の決起の際に暗黒玉璽起動の最後の鍵として取り込まれてしまいましたが、付属漫画では曹丕が取り込まれていることを伝えたため馬超によって救出されています。
轟大帝孫権の漫画でも逃げるように言っていましたし、曹丕と司馬炎の関係が気になります。親代わりで全面的に信頼している部下の息子ということで、交流はあったでしょうが。
演者はシャア専用ザクIIです。まだ幼い子供という設定に合わせて、三国伝の標準よりかなり小柄に作られています。大きさはちーびー戦士から二昔前のBB戦士ほどでしょうか。
シャア専用ザクがモチーフで特徴的な色がほぼそのままでありながら、小さく丸っこいフォルムで愛らしさが出てモチーフのイメージに引きずられていないのは秀逸だと思います。
肩〜手が1パーツなので腕の可動はほぼ前後だけ、足もあまり動きませんが、それでも一昔前のBB戦士の標準くらいの可動はあります。関節は三国伝標準のボールジョイントなので、ある程度表情も付けられます。
軽装状態はありませんが、暗黒玉璽に収容するために角飾りと肩鎧とマントは外すことができます。肩鎧とマントの接続には、三国伝標準丸ポリが使用されています。
可動範囲自体は狭いですが、脚は他のキットと同じように脚部+足という構成になっています。
巨大な斧である炎星武が武器なのですが、大きすぎてアンバランスな上にまだ戦場には立てない子供なので、実質蚩尤ガンダムの武器に合体する専用ですね。
このサイズでも抜かりなく、足裏スタンプはしっかりあります。さすがにサイズが小さいので「炎」の一文字だけですが、これはこれでかわいいかも。
5体セットのうちの1体、しかも他よりも小サイズですが、手抜きはなくしっかりと「三国伝の一キット」と呼べる出来になっています(サイズのせいで可動がややオミットされていますが)。「まだ幼い少年」というキャラ設定を、キットでちゃんと表現できているのはやるなと思いました。
「白き闇の神官」司馬昭クスィー
司馬懿の次男。兄・司馬師と共に司馬炎の祈りを監視している。
G記の最終章・黙示録を信奉する神官の一人。
史実では、自らを排除しようとした皇帝を部下に「罪には問わない」と約束した上で殺させて、その部下を皇帝殺しの罪で処刑したりと司馬懿よりよっぽど外道なことをしています。あと蜀を滅ぼしたのもこの人ですね。
演者はクスィーガンダム。意外にもBB戦士初だったりします(他にもいるにはいますが、クスィーだけがモチーフのものは初めて)。大きさは他の三国伝キットとほぼ同じで、やや合体のしわ寄せはありますがプロポーションも良好です。値段が値段なのでできていて当然ですが、単体でも十分見られる出来なのはよかったです。
ただ、一目見てわかる通り肩鎧が非常に邪魔で腕の可動範囲はかなり狭いです(工夫次第で多少はなんとかなりますが)。合体用のパーツが入っているので腰もほとんど回りませんし、さすがに可動面では一歩劣ります。脚が開かないといった評価をよく見かけますが、これは脚パーツの接続部を少し引き抜くことで標準程度には広がるようになります。
なおあちこちで既に言及されていますが、取説が間違って司馬師と司馬昭の腰パーツを逆に描いているため、逆に組んでいます。
武器は双剣・白鵬文。小さめなので、兄や弟よりは取り回しやすいです。
白鵬文を接続して、白鵬双戟に。三国伝ではお馴染みのギミックですね。この状態では、白鵬文の付け根パーツが一つ余剰になります。
背中に装着しておくこともできます。余剰パーツ嫌いな私には嬉しいです。
司馬炎と同じく軽装状態はありませんが、ここまで外すことができます。兜が取れていたら完全に軽装状態にできていましたね。こうして見ると、本体自体のプロポーションはいいのがよくわかります。
何故サザビーの息子がクスィーガンダムなのかというのは置いておいて、可動範囲の問題はありますがなかなかいい出来です。
「白き闇の衛将」司馬師ペーネロペー
司馬懿の長男。優れた武将だが決して表舞台には立たず、父親の補佐と司馬炎の監視に専念している。
史実では、父親に似て優秀な軍人であり政治家であったようです。三国伝では五丈原の戦いで前線指揮を執る郭嘉を「自分の立場がわかっていない」と嘲笑しますが、直後に司馬懿によって蚩尤への生贄に捧げられてしまいました。
演者はこちらもBB戦士では初となるペーネロペー。蚩尤ガンダムの両腕になるだけに、司馬昭とそっくりですが長男の意地かこちらの方がやや豪華に見えます。
特にこの角飾り、立派です。ただ取説にも破損注意と書かれるくらい細い上付け外しすることが多いので、注意が必要です。
武器は大剣・白鵬景。ギミックは特にありません。
司馬昭と同じく、背中に装着しておけます。
なんちゃって軽装状態。司馬昭とは共通パーツが多そうに見えますが、実際には胸・肩・腕・手くらいです。
前の角飾りだけを付けると司馬師オデュッセウスガンダムに……って全然似ていませんね。当たり前ですが。
一見では鎧や角飾り以外は司馬昭と同じなのに、意外と別パーツで凝っている辺り手抜きじゃないのが感じ取れて好感が持てます。
父司馬懿の指示の下、蚩尤の復活と黙示録の実現に励む兄弟達。しかし司馬懿は冷酷にも息子達すら生贄に捧げようとしていた……
次回を待て!