ダイ・ハード4.0

シリーズ物に良作無しと言われ実際厳しい評価を受けていることが多いのを見かける本作ですが、個人的にはなかなか面白かったです。「世界一運が悪い」けど「世界一しぶとい」、何度も窮地に陥り愚痴ってばかりだけど軽口は欠かさず見事に切り抜ける、犯人グループに対してはまったく容赦なくゴミのようにブチ殺す(容赦なくブチ殺さない余裕がないとも言いますが)、ボスとの会話ではどっちが悪役だと思うほど煽りまくる……と、「マクレーンらしさ」は余すところなく描かれていましたし。
ただ、やっぱり1には敵わないというのは正直なところですね。互いに顔も知らない無線で会話しただけのマクレーンとアルが言葉は交わさないけど見ただけで互いのことをわかるシーンと、それに続く犯人一味の生き残りに撃たれそうなマクレーンを救うために「誤って子供を撃ち殺してしまい以後銃を撃てない」と言っていたアルが引き金を引き生き残りを撃ち殺すシーンはカタルシスも感動も未だに匹敵する映画は数少ないです。