相棒season9 第6話「暴発」 簡易感想

サブタイ通り、右京さんの正義が久々に暴発した話でした。狂気すら感じさせるほど「正義」に忠実に動き(後藤の情を煽って心を抉る尋問には寒気が走りました)、一切の妥協を許さない……。右京さんってこういうキャラですよね、理屈では理解できるしそれが正しいのは周りの人もわかるのですが、あまりにも融通が利かない、誰もついて行けない。そのために敗北して、孤立していってしまう……

内村に右京さんの行動を報告し、独自に動いて証拠を隠滅する神戸も印象的でした。組織と協力者を守るためでもありますが、右京さんが本当に引き返せないところまで行ってしまうのを止めるためでもあったんですよね。それをわかっているからこそ、右京さんも怒らなかったんでしょうし。亀山ならこうはできず、悪く言えば流されるまま右京さんに付いて行ったでしょう。こういう亀山とは違うアプローチで右京さんと神戸との相棒関係を描いているのを見ると、相棒交代も正解だったと思います。

誰かが悪いわけでなく、潜入捜査官も協力者も麻取の人も、伊丹も三浦さんも、神戸も誰もが何かを押し殺した苦渋の決断の上でのこの結果だったのがまたやり切れなさを感じさせます。