名探偵ポワロ 「鳩の中の猫」

タイトルの意味がわからなかったのですが、調べてみると「一般人の中に紛れ込んだ危険人物」という意味らしいです。確かに今回の内容にぴったりなタイトルでした。
1950年代に、既に「閉鎖的な女学園で起こる殺人事件」というテーマを書いていたクリスティの才能には、改めて感服します。現代ミステリの開祖がポーとドイルなら、基本パターンは殆どクリスティが作ったと言っても過言ではないと思います。
最後の謎解きにて、ポワロが犯人を脅迫した人物が殺されたことに言及する時に、「一度でも殺人を犯した人間を脅迫することほど危険なことはありません!」と言ったのを聞いて笑ってしまいました。確かに死亡フラグの一例に挙げられるくらい定番の死亡パターンですからね(笑) 普通に考えても、殺人を犯してもう箍の外れた人間が脅迫されればどうするかくらい、ちょっと考えればわかりますし。