鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 簡易感想

あと二週間ほどで原作も完結ですし、アニメもやっと役者が一箇所に揃って最終決戦ですね。
大総統の「思い通りにならなくて腹が立つ」という言葉とは裏腹な、どこか羨ましそうな表情が印象的でした。ずっとお父様の思い通りに生きてきた人生でしたからね、大総統は。
まさか「人柱の数足りないから強制的に人体錬成させちゃおう」なんて計画とは思いませんでした。運よく大佐が持っていかれたのは視神経ピンポイント(目はあるのに見えなくなったということはそういうことですよね)だったからよかったものの、出血多量ですぐ死にそうなところを持っていかれる可能性もあったわけですし、大総統のおかげで成功したとはいえ、実は百年以上かけたにしてはかなりザルなんじゃないでしょうかこの計画……(全身賢者の石のお父様がいますし、死にそうになったら即邪魔できない程度に治療してやればいいやと考えていたのかもしれませんが)
人体錬成を行った各人が、それぞれ望むものを失ったというのはなんとも言えない皮肉です。大佐は強制的にさせられたのでそんなこと言われても……って感じでしょうが。エドの「自業自得な自分達はともかく無理やりやらされた大佐まで奪われる真理なんて納得いかない」にはまったく同意します。
今回の山場は、やはり自分の体と対面したアルでしょう。ずっと望み続けていた元の体に戻るチャンスを、「この体では戦えない」と捨てて鎧の体で戻る決断には圧倒されました。