鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 第40話「フラスコの中の小人(ホムンクルス)」

ブラッドレイの命令で中央司令部へ召喚されたオリヴィエ。突破口を開くため、彼女はあえてブラッドレイの懐へ飛び込み、軍上層部に籍を置く。
一方、中央司令部の食堂でホークアイと再会を果たしたロイは、彼女から伝えられた暗号から、大総統の息子、セリムの正体を知る。
その頃、中央司令部地下では、お父様が在りし日の過去を夢見ていた。かつて隆盛を極めていた頃の王国・クセルクセス。そこで、“23号”と呼ばれる奴隷少年の血から生まれた彼は、礼としてその少年に名前を与える。その名は「ヴァン・ホーエンハイム」−。

bold;">オリヴィエとマスタングとの再会:マスタングがオリヴィエに「セントラルの花屋」の話をするということは、つまり情報を受け取ったという返答なんですね。こういう遠回しなやり取りも面白いです。
bold;">オリヴィエ、ブラッドレイに自分を売り込む:「申し開きはあるか」と聞かれ、「あの阿呆はいらん」「全てを知っている」「あれの席を私にくれ」と堂々と言ってのけるオリヴィエがなんというか、流石の一言です(笑)
ブラッドレイもオリヴィエが素直に従う気なんてないのは十分承知の上でしょうが、それでも加わることを認めたのはこういう強かで目的のためには何でも利用しようとする人間がお気に入りなんでしょうね。
bold;">マスタングホークアイの暗号会話:ほんのちょっとした仕草だけでこれからどんな暗号で伝えるかが通じる描写で、この二人の名コンビぶりがよくわかります。
「会話に出た人物の頭文字を並べる」というやり方でセリムがプライドであることがマスタングに伝わりましたが、これがこの後どう動くか。
bold;">「お父様」:方々でマリモマリモと言われている理由が非常によくわかりました(笑) 強いエフェクトがかかっていたので声ではわかりませんでしたが、あの話し方は家弓家正以外の何者でもないですね。
bold;">ホーエンハイムと「お父様」の過去:サブタイトル通り、ここからが今回の本筋ですね。
番号で呼ばれ文字も読めない奴隷であった23号、23号の血から生まれたことで23号に「ヴァン・ホーエンハイム」という名と教養や知識を与えた「ホムンクルス」、そしてクセルクセス王国滅亡の真相……
ホーエンハイムパラケルススというのは知っていたので二人の関係はほぼ予想内でしたが、ホーエンハイムが名前すらない奴隷であらゆるものを「お父様」から与えられていたのは意外でした。
一つ気になるのは、何故「お父様」がホーエンハイムに不老不死(賢者の石の設定を考えると、「不老不死」というよりは「数万以上の命を持っている」という方が正しいのでしょうが)を与えたのかということ。血を分けた存在だからというのもあると思いますが、これからやろうとすることへの道連れが欲しかったのではないかとも思えます。「家族や仲間との繋がりを持つことが幸せ」という会話を交わしていましたし。
bold;">ホーエンハイムとイズミ:イズミの「子供を蘇らせようとして真理を見てしまった」という言葉に返したホーエンハイムの台詞が、短いながらも気持ちを理解して共感したと感じられる名演だったと思います。ホーエンハイムも、誰よりもエドとアルのことを愛しているのは以前描かれていましたし。
たとえ賢者の石そのものの力でも、真理を見るために払った対価は戻すことはできないんですね。
bold;">賢者の石:エンドクレジットにエドの名前があって今回出てたっけ?と思ったらCパートに出番がありました。
エドが賢者の石には様々な形があると言い、国民全てを錬成したような賢者の石を「お目にかかりたくない」と評した直後にホーエンハイムが映るのは、真面目なところなのですがちょっと笑ってしまいました。エド、お前のお父さん正真正銘それだから!(笑)